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保育園における段階的な防犯対策:戦略的計画で守る子どもの安全

保育園の防犯対策において最も重要なのは、物理的な設備に頼るだけではなく、基礎からしっかりとした戦略を立て、それを計画に落とし込むことです。外部からの脅威に対して包括的な防犯体制を整えることが求められています。段階的な対策を講じることで、さまざまなリスクに対処できる効果的な防犯システムを構築できます。ここでは、そのための基本的なステップと対策をご紹介します。



1. 基礎からの戦略策定:リスク評価と防犯目標の設定

防犯対策の基礎は、リスク評価にあります。まず、保育園内外でどのようなリスクが存在するのかを把握し、そのリスクをどのように軽減するかを考える必要があります。以下は、保育園で一般的に想定される防犯リスクの例です。



日本の保育園で想定されるリスク例:

  • 不審者の侵入: 認知されていない外部の人物が保育園に侵入し、子どもやスタッフに危害を加えるリスク。

  • 誘拐: 保護者を装う人物が子どもを連れ去るリスク。特に送り迎えの時間帯や屋外活動時に注意が必要です。

  • 部外者の不正行動: 保護者や訪問者として保育園に入った部外者が、施設内で不審な行動をするリスク。


これらのリスクを踏まえ、保育園の防犯目標を設定し、段階的な防犯対策を策定します。戦略策定の際には、特にリスクの高い時間帯や場所に重点を置き、効率的かつ効果的にリソースを配分することが重要です。


2. 計画に基づいた物理的防犯対策

戦略策定が完了したら、次に具体的な防犯計画に基づいて物理的な対策を講じます。保育園における一般的な物理的防犯対策には、以下のようなものがあります。


日本の保育園で一般的な物理的防犯対策:

  • 監視カメラの設置: 入口や園庭、共有スペースにカメラを設置し、常時監視する体制を整えます。

  • 入退室管理システム: 保護者やスタッフが専用カードや暗証番号を用いて入退室できるシステムを導入し、外部の人物が自由に出入りできないようにします。

  • フェンスや門の強化: 外部からの侵入を防ぐために、高さのあるフェンスや頑丈な門を設置します。

  • センサー付き自動扉: 保育園の入口には、時間帯に応じて自動施錠される扉や侵入を感知するセンサーを導入します。

  • さすまた等の護身具の準備: 緊急時に不審者を制止するため、さすまたや護身具を保育園内に備え、スタッフが使用方法を習得しておくことが重要です。


これらの物理的対策は、単なる設備の導入ではなく、どの場所や時間帯に最もリスクが高いかを把握した上で、計画的に配置・運用されるべきです。


3. 保育士とスタッフの訓練:防犯意識の強化

物理的な防犯対策を強化するだけでなく、保育士やスタッフに対する定期的な訓練も不可欠です。不審者が侵入した際の対応方法や、子どもたちの避難誘導など、具体的なシナリオに基づいた訓練を行い、日常的に防犯意識を高めます。

訓練は、防犯計画の一環として行われ、全員が同じ対応を取れるようにすることで、緊急時の対応を円滑にします。また、スタッフ間でのコミュニケーションや情報共有も、防犯体制を強化するための重要な要素です。


4. 部外者の管理フローと動線ガイド

部外者が保育園を訪れる場合、その動線や行動が管理されていることが防犯上非常に重要です。適切な管理フローを構築し、不審な行動を早期に察知することが必要です。


部外者の管理フロー:

  • 受付での確認: 訪問者には身分証明書を提示してもらい、保護者以外の訪問は事前に確認されているかを徹底します。

  • 来訪者の記録: 来訪者の氏名、訪問時間、目的を記録し、内部スタッフと情報を共有します。

  • スタッフによる監視: 来訪者の行動範囲を事前に定め、スタッフが常に監視できるよう

    にします。


動線ガイド:

  • 指定ルートの明確化: 来訪者は、予め設定されたルートを使用し、動線から外れることがないように指示します。廊下や壁にガイドラインを設けます。

  • 動線外行動への即時対応: 来訪者が指定されたルートから外れる行動を取った場合、不審者と判断し、スタッフが即座に対応します。


このような管理体制を導入することで、部外者による不正行動や異常を迅速に察知し、問題が発生する前に対処することが可能になります。


保育園での防犯対策は、物理的な設備の導入だけでなく、訓練やフローの整備を通じて包括的に強化することが重要です。段階的な対策を講じることで、子どもたちの安全を守り、保育園全体の防犯意識を高めることが可能になります。


最後に、SIPでは、病院や学校、店舗事業をはじめとする各施設向けに、防犯対策やカスタマーハラスメント対策を総合的にサポートしています。元警察官や専門家の経験を活かし、現場の状況に即した最適なソリューションを提供します。また、経験則だけではなく、実践理論に基づいた効果的な提案により、お客様の安全に貢献します。


私たち独自のフレームワークを用いて、お客様のニーズに合わせた防犯戦略・計画・マニュアルを一緒に構築し、それらを基にした具体的な施策の提案、従業員教育などにより、施設全体の安全を強化するお手伝いをいたします。防犯やカスタマーハラスメント対策に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、を中心に、全国で対応しています。

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